今夜、色のない君と。
「花夜!すっごくかわいい名前ですね!」
大きな目を小さく細めて喜んでいた。
「…うれしい?」
「はい!ありがとうございます!」
……よかった。
僕がつけた名前、喜んでくれたからなんだかニヤけてしまう。
誰かに名前なんてつけたの初めてだから…。
「…あれ?どうして緒都くんも笑ってるんですか?」
「ん?……花夜が嬉しそうに笑ってたから」
「……?」
「花夜が笑うと、僕も嬉しい」
「──…っ」