溺甘系朧咲夜【完】
『咲桜、頼むから今すぐ白へ来てくれ。ちゃんとぜんぶせつめいさせてくれ』
慌てて打ったのか、漢字も変換されていない。……流夜くんらしくない焦り方。
どうしよ……今《白》へ行ったら、確実にあの金髪美人さん、いるよね……。
人前で堂々と流夜くんに抱き付けるような人―――
「咲桜、行くぞ」
「え、頼?」
頼に右腕を摑まれて、ひきずられるように歩き出した。笑満も慌てた様子でついてくる。
「ら、頼……」
「流夜さん、説明するって書いてあるじゃん。この際全部聞こうよ」
「……やだ……」
「やだって言って、どうするの? 帰る? 何も説明されないままでいいの?」
「……それもやだ……」
「じゃあ行くよ」
頼にひきずられたまま、何の決心も出来ないまま、《白》へたどり着いてしまった。
頼が躊躇いもなく猫の鈴がついたドアを開ける。
見たくない、と一度目を瞑った。でも、金髪美人さんが何者なのか、知りたい心もあって――目を、開けた。
腕を組んで仁王立ちした流夜くんと、その目の前、床に正座した金髪美人さんがいた。
……どういうこと?