甘くて、苦くて


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久しぶりに大好きだった人のことを思い出した。

久しぶりに胸がギュッとなった。

はる君のことを思い出して、

人肌が恋しくて、忘れたくて、

リュージュを誘って、今日も飲んだ。

『お邪魔します!って、きったな〜』

「誰だよ、昨日も俺ん家で飲んだの」

『ははは、ごめんごめん!』

2人で少し片付けて、

コンビニで買ったお酒とおつまみを広げて、

乾杯した。

「で?なんか嫌なことでもあったの?」

『なんで?』

「酒弱いくせに、

若菜から飲もうって珍しすぎだろ」

『んー、怖い夢みた、かな?』

「なにそれ、まぁいーけど」

リュージュはそれ以上追求してこなかったし、

私もはる君とのことを言うつもりはなかった。

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