好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「もうほのかに会わないでほしい」

その言葉に、うなずくことはできなかった。

俺は、向かいに座る男をにらみつけた。



「どうして幼なじみに会っちゃいけないんだよ」

「だから……今大切な時期で……」

「ほのかの写真をオーディションに送ったのは、俺だ。
俺がいなかったら、ほのかはこの事務所に所属していない。少しくらい感謝したらどうなんだよ」

そう言った俺を、マネージャーは真顔で見ていた。



「今すぐ、ほのかを返せ……」

冷たくにらみつけた俺に、マネージャーは息をのんだ。
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