好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「美憂(ミユ)です。よろしくお願いします」
彼女は柔らかな手で俺の手を握ってニッコリ微笑む。
「へぇ、美憂ちゃんか……可愛いね」
つい口が滑ってしまった。
ほのかには『可愛い』なんて一度も言ったことがないのに、相手がサービス精神旺盛なアイドルだと思って油断してしまった。
「ありがとうございます」と嬉しそうに笑った美憂を横目に、ほのかの様子を確認する。
ほのかは目の前の客の対応に必死で、こっちの会話は耳に入っていないようだ。
ホッと胸を撫でおろして隣のメンバーの前へ移動する時、美憂は笑顔で手を振ってくれた。
これがアイドルの握手会か……
今まで金を払って握手するなど馬鹿らしいと思っていたが、これにハマる人間の気持ちも少しは理解できるような気がした。
本物のアイドルの破壊力は恐ろしい。
俺はほのか以外に浮気はしないと心の中で呪文を唱えながら美少女達と握手していった。
彼女は柔らかな手で俺の手を握ってニッコリ微笑む。
「へぇ、美憂ちゃんか……可愛いね」
つい口が滑ってしまった。
ほのかには『可愛い』なんて一度も言ったことがないのに、相手がサービス精神旺盛なアイドルだと思って油断してしまった。
「ありがとうございます」と嬉しそうに笑った美憂を横目に、ほのかの様子を確認する。
ほのかは目の前の客の対応に必死で、こっちの会話は耳に入っていないようだ。
ホッと胸を撫でおろして隣のメンバーの前へ移動する時、美憂は笑顔で手を振ってくれた。
これがアイドルの握手会か……
今まで金を払って握手するなど馬鹿らしいと思っていたが、これにハマる人間の気持ちも少しは理解できるような気がした。
本物のアイドルの破壊力は恐ろしい。
俺はほのか以外に浮気はしないと心の中で呪文を唱えながら美少女達と握手していった。