好きの代わりにサヨナラを【蒼編】《完》
「蒼!」
聞き慣れた声に、顔を上げる。
小走りで改札をすり抜けたあいつは、俺に大きく手を振っている。
ほのかだ……
白いスプリングニットとチェックのミニスカートを身に着けたあいつは、テレビから抜け出したアイドルのようだった。
俺ははやる気持ちを抑え、ほのかに片手を上げて応える。
「久しぶり!元気だった?」
目の前のほのかは、CDのジャケットで見たより幼く見えた。
やはりあれは作りこんだ表情だったのだろう。
無邪気に俺をのぞきこむほのかは、昔と変わらず妹のような存在だった。
あの頃と変わらないほのかを見て、俺は安心した。
「ほのかは全然変わんねぇな」
俺はそんなあいつを見て、思わず目を細めてしまった。
聞き慣れた声に、顔を上げる。
小走りで改札をすり抜けたあいつは、俺に大きく手を振っている。
ほのかだ……
白いスプリングニットとチェックのミニスカートを身に着けたあいつは、テレビから抜け出したアイドルのようだった。
俺ははやる気持ちを抑え、ほのかに片手を上げて応える。
「久しぶり!元気だった?」
目の前のほのかは、CDのジャケットで見たより幼く見えた。
やはりあれは作りこんだ表情だったのだろう。
無邪気に俺をのぞきこむほのかは、昔と変わらず妹のような存在だった。
あの頃と変わらないほのかを見て、俺は安心した。
「ほのかは全然変わんねぇな」
俺はそんなあいつを見て、思わず目を細めてしまった。