死にたい君に夏の春を


織部に会った時以来のコンビニ。


廃墟からたったの5分とはいえ、ずっと歩いていたからもう汗だくだ。


涼しいクーラーの空気が唯一の救い。


案外九条の容態は悪くなさそうだから、ゆっくり買い物をしよう。


消化のいいカップのお粥と、頼まれていたシナモンロールを買い物カゴに放り込む。


というか、なんでこんな時にシナモンロールなんだ?


明らかに食べづらいし消化も悪いだろうに。


まぁ気分的に食べたかっただけなんだろうと思うことにした。


そして自分の捻挫と擦り傷のことを思い出し、テーピングとサポーター、新しい絆創膏もカゴの中に入れる。


さっさと会計を済ませ、また炎天下である外へ出た。


そういえば、近くにカフェも営業している小さな雑貨屋があった気がする。


行ったことはないが、中学の人達にとっては人気のスポットらしい。


住宅地だらけのこの街ではあまり遊ぶところがなく、そういうおしゃれそうな店に集まることが多い。


知り合いに会う危険性もあるが、今はそんなことより買いたいものがある。


そうして数メートル先の雑貨屋に向かう。
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