死にたい君に夏の春を
そこは外国風の青い屋根が目立ったお店だ。
1階は雑貨屋、2階はカフェになっている。
いざ入ろうとすると、なんだか少し緊張する。
こんな僕が入ったら場違いなのではないだろうか。
そんなこと考えても仕方が無いので、普通に入る訳だが。
中はおしゃれな観賞用の植物や置物、アクセサリーなどが売っている。
全てがキラキラしていて、目眩がするくらいだ。
僕はアクセサリーのコーナーをまじまじと見る。
ネックレス、ピアス、指輪など色々ある中、目に止まったのは1つの黒いチョーカー。
太めのシンプルな布に、金色の三角モチーフが垂れ下がったものだ。
これなら、首のアザも隠せる。
九条は喜んでくれるだろうか。
胸をふくらませながら、それをレジの方へ持っていく。
「高階じゃん」
僕の胸の高鳴りは、動揺のものへと変貌した。