停留所で一休み
出海が目を大きくしているのを見た父は、また反対側を見ながら笑っている。


小さい頃からそうだ。

姉弟ケンカをして、私たちが二人で泣いているのを見て、父はいつも、大きな声で笑っていた。


しばらくして、港に着いて父は、早速釣りを始める。

私は何をしているかというと、父の隣に座ってただ、ぼーっと眺めているだけ。

だけど一時間経っても、魚は取れない。

「……今日は取れそうな感じじゃなかったの?」

私は父に聞いた。

「そんな気がしただけだ。」

父はきっぱりと言った。

その時だった。

「すみませ~ん。」

離れた場所からカップル達が、私に話しかけてきた。

「この場所にはどう行けばいいですか?」
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