ハイスペックなイケメン部長はオタク女子に夢中(完)
18.迷惑料
「本当に、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」と、赤面したり、蒼白になったりしながら一通り話を聞き終えると、あやめは改めて北見に頭を下げた。北見はあくびをしながら、
「ま、ということで、オレは吉田さんをココに運んで寝かせただけで、何にもしてないから、安心して」と笑った。あやめが、
「そういうことは疑ってません。」と言うと、北見はニヤッと笑って
「若くてかわいい女性がオレのベッドで寝てるっていうのに何にもしなかったオレの理性を褒めてよ。」と言った。あやめが、
「わかりました。今度倉本さんにお伝えします。」と答えると、北見は
「何でくらもっちゃん?」と聞いた。あやめは
「北見部長、昨日倉本さんの肩抱いて言い寄ってませんでした?」と聞いた。北見は声を上げて笑いながら、
「くらもっちゃんとは、ずっとあんな感じだよ。昔は本気で口説いたこともあったけど、全く眼中にナシでね。もうすっかりフラレて、今は完全にネタ状態だよ。」と言った。あやめは、嫌なことを言わせてしまったと思い、
「そうなんですか、すみません。」と謝ると、
「気にしないで。ってか、くらもっちゃんと吉田さんって似てるよね。」と言った。あやめは、この人の目は節穴か!と思いながら、
「全然似てないですよ。世の中の女性を二つに分けたとしても絶対同じグループに入らないですよ。」とあやめは反論した。北見は笑いながら、
「そんなことないよ。真面目に仕事するところも、実は美人なところも、意外にもはっきりものを言うところもだし、でも、一番似てるのは、オレに全く靡かないところ。」と言った。あやめが絶句すると、北見はクスッと笑って、
「そんなことないですよ。ちょっとはその優しさに靡いてます。とか言ってくれないの?」と言った。あやめは、
「色々と感謝はしていますが、正直、北見部長は苦手でした。」と正直に言った。北見は
「やっぱりね。どこがダメ?」と聞いた。あやめは、
「ダメとかじゃなくて…ハイスペックなイケメンは心臓に悪いんで、たまに遠くで見るくらいが丁度いいんです。」とうつむきながら言った。北見は吹き出して
「何それ?こないだも言ってたよね。でも、それって嫌いじゃないってことだよね?」と言った。あやめは
「北見部長は、好きとか嫌いとかそういうのとは別次元です。」と即答した。北見は、
「別次元って断言するか…。まぁいいや。ところで、まだ6時過ぎだけどどうする?二日酔いだろうし、もう少し休んだほうが良いんじゃない?」と北見が言った。あやめが、
「そうですね。ホントにご迷惑をおかけしてベッドもお借りしてすみませんでした。」と立ち上がると、北見は
「え?どこ行くの?」と言った。あやめが振り返って
「家に帰ろうかと…」と答えると、
「まだ暗いし寒いから、もうちょっとゆっくりしていったら?って意味で言ったんだけど。」と言った。あやめが、
「いや、でもさすがにそれは…」と言ってドアの方へ進もうとすると、突然北見があやめの腕を掴んで引っ張った。あやめは、バランスを崩して北見の上に乗るような形でベッドに倒れ込んだ。北見は、あやめをギュッと抱きしめて、
「あったかい。迷惑料、これで我慢するから。」と言って、あやめを抱きしめたままベッドに足を乗せてゴソゴソと動き、毛布を掛けなおして
「おやすみ。」と言った。あやめは、突然のことに何の反論もできず、ただ北見の身体が冷たいことに気が付き、
「抱きまくら?」と呟くと、
「そういうこと。」と頭上から声がした。迷惑料と言われれば仕方ないと諦め、ドキドキしながらも大人しくしていると、いつの間にか眠ってしまった。
「本当に、ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。」と、赤面したり、蒼白になったりしながら一通り話を聞き終えると、あやめは改めて北見に頭を下げた。北見はあくびをしながら、
「ま、ということで、オレは吉田さんをココに運んで寝かせただけで、何にもしてないから、安心して」と笑った。あやめが、
「そういうことは疑ってません。」と言うと、北見はニヤッと笑って
「若くてかわいい女性がオレのベッドで寝てるっていうのに何にもしなかったオレの理性を褒めてよ。」と言った。あやめが、
「わかりました。今度倉本さんにお伝えします。」と答えると、北見は
「何でくらもっちゃん?」と聞いた。あやめは
「北見部長、昨日倉本さんの肩抱いて言い寄ってませんでした?」と聞いた。北見は声を上げて笑いながら、
「くらもっちゃんとは、ずっとあんな感じだよ。昔は本気で口説いたこともあったけど、全く眼中にナシでね。もうすっかりフラレて、今は完全にネタ状態だよ。」と言った。あやめは、嫌なことを言わせてしまったと思い、
「そうなんですか、すみません。」と謝ると、
「気にしないで。ってか、くらもっちゃんと吉田さんって似てるよね。」と言った。あやめは、この人の目は節穴か!と思いながら、
「全然似てないですよ。世の中の女性を二つに分けたとしても絶対同じグループに入らないですよ。」とあやめは反論した。北見は笑いながら、
「そんなことないよ。真面目に仕事するところも、実は美人なところも、意外にもはっきりものを言うところもだし、でも、一番似てるのは、オレに全く靡かないところ。」と言った。あやめが絶句すると、北見はクスッと笑って、
「そんなことないですよ。ちょっとはその優しさに靡いてます。とか言ってくれないの?」と言った。あやめは、
「色々と感謝はしていますが、正直、北見部長は苦手でした。」と正直に言った。北見は
「やっぱりね。どこがダメ?」と聞いた。あやめは、
「ダメとかじゃなくて…ハイスペックなイケメンは心臓に悪いんで、たまに遠くで見るくらいが丁度いいんです。」とうつむきながら言った。北見は吹き出して
「何それ?こないだも言ってたよね。でも、それって嫌いじゃないってことだよね?」と言った。あやめは
「北見部長は、好きとか嫌いとかそういうのとは別次元です。」と即答した。北見は、
「別次元って断言するか…。まぁいいや。ところで、まだ6時過ぎだけどどうする?二日酔いだろうし、もう少し休んだほうが良いんじゃない?」と北見が言った。あやめが、
「そうですね。ホントにご迷惑をおかけしてベッドもお借りしてすみませんでした。」と立ち上がると、北見は
「え?どこ行くの?」と言った。あやめが振り返って
「家に帰ろうかと…」と答えると、
「まだ暗いし寒いから、もうちょっとゆっくりしていったら?って意味で言ったんだけど。」と言った。あやめが、
「いや、でもさすがにそれは…」と言ってドアの方へ進もうとすると、突然北見があやめの腕を掴んで引っ張った。あやめは、バランスを崩して北見の上に乗るような形でベッドに倒れ込んだ。北見は、あやめをギュッと抱きしめて、
「あったかい。迷惑料、これで我慢するから。」と言って、あやめを抱きしめたままベッドに足を乗せてゴソゴソと動き、毛布を掛けなおして
「おやすみ。」と言った。あやめは、突然のことに何の反論もできず、ただ北見の身体が冷たいことに気が付き、
「抱きまくら?」と呟くと、
「そういうこと。」と頭上から声がした。迷惑料と言われれば仕方ないと諦め、ドキドキしながらも大人しくしていると、いつの間にか眠ってしまった。