恋する24時 2

「あっ、悠人先輩、買い物すみませんでした、ありがとうございます」



「いいえ、他に困っている事があったらやるから言って?」



「はい、ありがとうございます」




 買い物してくれた物を

 受け取ろうとして



 えっ?



 買い物袋を持つ50センチ手前で

 アタシは、かたまってしまった。




「……」

「……?」



 ちょっと待て、悠人先輩だぞ?

 いくら何でも失礼だよ?




「……すみま、せん」



「気にしないで? 大丈夫だよ、……ここに置けばいい?」




 悠人先輩は、ニッコリ笑って

 シンクの上に買い物袋を置いてくれた。




「はい、ありがとうございます」



 鼓動が速くて、ドキドキする。



 それは決して

 悠人先輩が好きとかではなく

 恐怖の対象としてだと言う事が……。



 自分の無意識に

 正直へこんでしまった。



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