前略、さよなら
私はそのせいで苦労しているのに
そんな私に比べて
陽はなんも努力しなくたって
そつなくみんなと関わっていく。
私みたいな人種は多分
他の人がつまずかないようなところで
いちいちつまずいて
悩んで
グルグル考えないと進めない。
はあ。
気をつけないと。
私自身もいつも陽ばかりに
頼っているから
そろそろ自立しないと
と思っていたところだ。
息を吐いて立ち上がる。
「千代!」
体育館から帰ってきた陽の声がした。
私は振り返らず
足早に教室に入る。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
私は陽を無視した罪悪感に
胸が押しつぶされそうだった。