前略、さよなら
「隣のクラスの知り合いが時旅したんだって」
「また知り合い?」
3人は笑った。
「え!梨花達、時旅知ってんの?」
陽はすかさず食いついた。
あ、しまった。
「陽、南地区だよね!
知ってるよお!」
星華は嬉しそうだった。
「まあ都市伝説なんだけどね」
梨花がクスクス笑う。
そして______
「あるよ。それ実際に」
陽が真顔で言った。
本当に真顔だったので
その後に「ウソだよー」
とでも続くのを
誰もが期待しているみたいな間が
2秒くらいあった。
「おばあちゃんが時旅したって言ってた。
でも時旅って神社の本殿より
ずっと山奥にある祠にお願いしなきゃ
いけないんだ。
道が道じゃないから
ほとんど辿り着けないんだよ」