しあわせ食堂の異世界ご飯3
(さすがに王女様にお出しする料理だしね)
 味はもちろんだが、見た目にも気を使わなければならない。
 元々前世では定食屋の娘ということもあり、繊細な盛りつけが得意なわけではないのだが……。
 ご飯を小さな山形によそり、野菜はそこに立てかけるように盛りつけルーをかける。彩華やかになるように葉野菜をそっとちらして、スライスしたゆで卵を載せた。

 本日のメニュー、『汗のしたたる激辛カレーともっちり特製ナン』の完成だ。

「よーし、できた!」
「うわ、辛さはともかくとして、見た目はめっちゃ美味そうだな」
「それじゃあ、お出ししてくるね」
 これならきっとローズマリーも満足してくれるだろう。

 アリアが厨房から店内へ行くと、こちらを見ていたローズマリーと目があった。楽しそうに細められて、その口元が弧を描く。
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