しあわせ食堂の異世界ご飯3
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もしかしたら、今日は歴史が変わる日かもしれない。
なんて言うと大げさに聞こえるかもしれないが、それほどまでにわくわくするし期待をしている。
靴で雪を蹴りながら歩いても、新しく振る雪が道を白くする。いつもであればそれをうざったく思うのだけれど、今ばかりはそんな気持ちは微塵も起きない。
肩に積もる雪をささっと払い、マイクは後ろを歩く親方を急かすように呼ぶ。
「早くしてください、今日はしあわせ食堂で新しい料理を特別に食べれるんですから!」
「このどアホ!」
はしゃぐ見習いを見て、親方はがつんと容赦なく拳を突き出した。
その衝撃に「いてっ!」とマイクが声をあげたけれど、そんなことはお構いなしだ。
「お前なぁ、しあわせ食堂にはファンが大勢いるんだぞ! それをこんな道の真ん中で、新作料理……なんて、言うんじゃねぇよ!」