夜のしめやかな願い
「数々の嫌がらせに対して、黙々とめげずにやっているみたいだけど、ね」
宗忠は言葉をとぎらせた。
「あれ、しんどいと思う。
三途の川で石を積んでいるのと同じだからね」
「三途の川・・・ですか」
若いキラキラしたイケメンから、三途の川という言葉が出てくると思わなかったよ。
さゆりは思わず半目になる。
「精神的疲労はたまっている感じ。
本人はあんまり自覚していないみたいだけど。
ああいう状態ってあんまりよくないんだよね~。
ほら、仕事辞めさせたい人にする、嫌がらせみたいなもんだから」
「明るく言う内容じゃないんではないでしょーか」
「うん」
なぜそこで全開の笑顔なんだろう。
さゆりが半目になっているのに、宗忠はちょっとすねた表情をつくった。