夜のしめやかな願い
「どうかな。
連絡をもらったことはないので」
「・・・そっか・
この所、兄と連絡がとれなくて。
ここに来れば会えると思ったんだけど、空振りかな。
倫子さんの事、紹介したかったんだけど。
ねえ」
そう言って倫子を見下ろした。
心臓がわしづかみされたような衝撃。
そういう相手なのか。
兄弟に“紹介”するってことは、遊び相手じゃない。
本気なんだ。
宗忠が初めて本気になった相手。
「そう・・・なんだ」
さゆりが目を大きくして呟いた。