森の妖精と団長さん
ほかに探すとこはないかと思っていると、噂の森が目に入った。
「行ってみるか…。」
森の中は静かで、落ち着ける雰囲気だった。
辺りを見回しても見えるのは、木々ばかり。
さすがにいないか…そう思って森から出ようとした時、
小さな小屋があり、小屋の側には陽の光を浴びて今にも飛んでいきそうな…
その儚さと美しさは街で噂されてる妖精だと一目でわかる。
「………!エマ?」
顔が見えないが、1度エマだと思ってしまうとエマにしか見えない。
あのウェーブがかかった綺麗なダークブラウンの髪
透き通るほど真っ白な肌
近づいていく俺に全く気づかないエマ
「…本、読んでるのか?」
側にはいくつかの本が積まれている。