ぼくらは最期まで最初の恋をする


「おう、瑛太!」


家から出てすぐに、瑛太と合流した。


「いよいよだな、優勝して、絶対県大会いくぞ!」


「ああ!」


俺も瑛太も気合い充分で、それは他のメンバーも同じ。今日のために、今までずっと練習してきたんだ。絶対に負ける訳には行かない。


会場につき、アップを済ませると、まもなく試合が始まる時間になった。


「おい、悠斗!みんなに1発気合い入れてやれ!」


顧問からの言葉もあり、円陣を組みながら俺は話し出した。


「3年にとっては、最後の大会、ここで負けたらもう二度とこのメンバーで戦うことはできなくなる。絶対優勝して、誰よりも長く、このメンバーで野球すんぞ!」


「「「「おーーー!!!!」」」」


円陣を組み、士気もどんどん高まってきている。これなら勝てる、そう確信した。


思った通り、1日目は快勝。2日目、3日目と危なげなく勝利し、決勝戦の日は、もう明日に迫った。
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