敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~
いや別に、来てくれたのか!なんて感激してほしい訳じゃないけど。もうちょっと反応してほしいと思うのはおかしくないような。
「で、何しに来たの?」
突き放すような言い方に地味に傷付く私。
そう思われるのも無理はないと頭では分かっているのに、心の片隅では違う期待をしていたらしい。
バカだな、私。
私は他の人より特別かもしれないけど、愛がある訳じゃないんだよ。勘違いするな自分。調子に乗るな自分。
思い上がって傷付くのは自分自身なんだからね、と改めて自分に喝をいれてみる。
「社長から依頼を受けましたので。新しいウォーターサーバーが届くからと……」
「今届いたけど」
「あ、今の業者さんがそうだったんですね」
「ああ」
「じ、じゃあ……、私って……用無し、ですかね……」
「…………。」
室長は何も言わないし、私の方を見てもいないし、とにかくその無言は肯定の意味にしか思えず、ドキドキしながらのこのこやって来た自分が情けないやら恥ずかしいやらでとにかく居たたまれなくて。