敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~
「暁斗は、君が来たら俺が喜ぶと思ったんだろ」
「な、何で社長はそんな風に思ったんですかね」
「さあ」
「あの……、室長は、私が来て嬉しいですか……?」
「……さあ?」
「またそういう曖昧な……」
「……嬉しいんじゃないの。いい暇つぶしが出来た、ってね」
そう言って室長は涼しげな目をして私を見下ろす。
だけど口元は緩く弧を描いていて優しさが垣間見え、私を受け入れてくれてるというのは伝わってくるけど。
「う、嬉しいなら最初からそう言ってくれたらいいじゃないですか……!」
「言わなくてもわかると思ったが」
「そ、そんなことわかるわけないじゃないですか……!優しくしたり、私のために怒ってくれたり、だいたいよくわかんないんですよ室長は……!」
自分でもなんでこんなに熱くなってるのかがわからない。
だけどのらりくらりとかわされて、振り回される現状に知らず知らずのうちに不満が溜まっていたようで。
「図に乗るんですよ私は!キスされたり、優しくされたり、他の人が知らない室長を見せられたりしたら私は特別なんだって思い上がるんですよ……!なのに何しに来たとか冷たくするし、そうかと思えば来てくれて嬉しいとか……!なんなんですか……、もう……」
次から次へと溢れてくる思いの丈を、これでもかというぐらいの勢いで室長へぶつけまくる。