敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~

「君は色々と勘づいていたかもしれないけどね。で、上手くいってると思ってたんだけど、まあ問題発生ってやつなのかな」

「問題……」


あのキラキラ眩しい社長から、コンパに自ら迎えに来てもらえるほど心配されているのを見ている私としては、問題なんて起こりようがなく思えるけれど。


「問題って……、もしかして社長の浮気……ですか……?」


社長の浮き名は社内各方面に流れているのでおかしな質問ではない。

むしろ妥当とでも言うべきかも。


「いや、違うよ。確かに暁斗も俺もそう思われても不思議じゃないが」

「室長の場合は本当は遊びまくってることを皆が知らないだけですけどね。社内の女子の間では室長はミステリアスなのが魅力的だそうですよ」


室長が『俺も』なんて言い方をしたものだから、なぜか私も棘のある返しになってしまった。

これじゃなんだか嫉妬丸出しの心の狭い女だ。

室長がカッコよくてモテまくって女の子は選びたい放題なのは百も承知なのに。

そんな私の嫉妬深い発言に気付いてなければいい、と思いそろそろと様子を窺うと、やはり室長が聞き逃すはずはなく私の方を無表情でじっと見つめていた。
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