敏腕室長の恋愛遍歴~私と結婚しませんか~
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話したい、と言われて室長に連れてこられた先は、先日衝撃のシーンを目撃したバー。
ちなみにここまで来る途中でうちの社員ともすれ違ったりしたけれど、室長の少し後ろを歩く私はどう見ても上司と部下にしか見えないので変な噂は絶対に立たないと思う。
会話もなく、ただただ室長の後を歩く間、ずーっと後ろ姿を眺めていたけど。
やっぱり背は高いし顔はいいし、着ているスーツは上質だしで振り返る女性がかなりいた。
時折ほのかに香る、洗練された香水がまたいい男の象徴のように思え、非の打ち所が無さすぎて全く敵う気がしない。
何を話すのか知らないけれど、こっちは戦う前から戦意喪失だ。
「何飲む?」
「あ……、わ、私はノンアルコールのもので何か……」
「君みたいなタイプは少し飲んだ方が話しやすいんじゃないか?」
そう言って緊張が目に見えるほど固まっているであろう私を見て室長が苦笑いをする。
プライベートではこんな顔もするんだなあ、とこれからクビにされるかもしれない相手に見惚れた私は本物のバカなんだろうか。
話したい、と言われて室長に連れてこられた先は、先日衝撃のシーンを目撃したバー。
ちなみにここまで来る途中でうちの社員ともすれ違ったりしたけれど、室長の少し後ろを歩く私はどう見ても上司と部下にしか見えないので変な噂は絶対に立たないと思う。
会話もなく、ただただ室長の後を歩く間、ずーっと後ろ姿を眺めていたけど。
やっぱり背は高いし顔はいいし、着ているスーツは上質だしで振り返る女性がかなりいた。
時折ほのかに香る、洗練された香水がまたいい男の象徴のように思え、非の打ち所が無さすぎて全く敵う気がしない。
何を話すのか知らないけれど、こっちは戦う前から戦意喪失だ。
「何飲む?」
「あ……、わ、私はノンアルコールのもので何か……」
「君みたいなタイプは少し飲んだ方が話しやすいんじゃないか?」
そう言って緊張が目に見えるほど固まっているであろう私を見て室長が苦笑いをする。
プライベートではこんな顔もするんだなあ、とこれからクビにされるかもしれない相手に見惚れた私は本物のバカなんだろうか。