俺がきみの一番になる。
制服のまま部屋のベッドにゴロンと横たわる。目の前に見えるのは、真っ白な天井。私の部屋は八畳ほどの広さで、大きな家具はベッドとテレビとローテーブルとタンスだけ。
ごちゃごちゃしているのが嫌いだから、部屋の中はとても綺麗でスッキリしている。前はお姉ちゃんと相部屋で喧嘩することも多かったけど、広い部屋に一人ぼっちはとても寂しい。
「あーあ、退屈だなぁ」
なにか楽しいことはないかなぁ。
ファッション誌をパラパラめくりながら、流行りのトレンドを流し見する。でもそれもすぐに飽きてしまった。
ゴロンと寝返りを打ち、ふと頭によぎったのは本田君のこと。
本田君の傷ついたような顔が頭に焼きついて離れない。
かわいいだなんて、私をからかっただけなんだよね?
冗談……でしょ?
うん、きっと多分そう。本気なわけがない。というよりも、冗談じゃなきゃ困るよ。
本田君は私をからかっていただけ。
自分に何度もそう言い聞かせて、それ以上は考えないようにした。