ボクは初恋をまだ、知らない。
啓介にそう言われて、

今度は何故か泣きそうになってきた…。

「ボクは、恋してるのか……?」

「そんな風に見えたぞ。
少なくとも俺にはな。」

ボクが、太陽先生を、好き………?

一体、いつから……??

あの時、恋に落ちたとでもいうの…??


「ツッキー、るなは何となく予感してたよ。」

ずっとニヤニヤしてたるなだけど、
気づいたら嬉しそうな顔してボクに笑いかけた。

「予感……?」

「うん。初めて太陽先生と出逢った時、
ツッキーの事すぐに女の子だって
分かってくれたでしょ?それからいつの間にか
気になってたんぢゃないかな。」

ーーーー

『先生、何でボクが女って気づいたんですか?』

『逆にどうみたら男に見えるんだ?』


太陽先生は、ボクを最初から

女の子って気付いてくれた事。

嬉しかった……。

"何で気づいたの?"

それが不思議で、気になってた……。


『俺だから、分かったのかも。』

先生が言ってた言葉を思い出した瞬間、

胸の奥がスーッと、

何かから解放されるような感覚がした。
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