クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
「それ、違うでしょ」
へっ……。
教室のドアから声がしたのと同時に、「きゃー!!」という女の子たちの黄色い歓声が響いた。
「傷つけたこと、ちゃんとゆるに謝って」
そこには、ドアの縁にもたれながらそういう早凪くんが立っていた。
「……っ、宇垣くん」
早凪くんの姿を見て、一歩後ずさりする女の子。
「ゆるは俺たちのために一生懸命やってる。そんなゆるの働き踏みにじるようなこと、俺は許さないよ」
「早凪くん……」
もう、学校には来れないんじゃないかって思ったぐらい、眠気が酷かったみたいだから、まさか来てくれるなんてこれっぽっちも思わなかった。
それなのに、早凪くんはスタスタと私の方へと向かってくるではありませんか。
そして、手を私の肩に回して、すぐに密着した。
「ちょ、早凪くんっ?!」
み、みんな見てるよ?!
周りの子たちは、見てるだけで顔を赤面させてる子や、口元を押さえている子がちらほら。