クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


足元に気をつけながら階段を下りて、防災倉庫の鍵のある厨房へ、早凪くんとふたりで向かう。


手は、ぎゅっと握られたまま。


そういえば、さっき早凪くん『怖い』って呟いた気がしたけど、大丈夫なのかな?


「厨房に行けばいいんだよね」と聞きながら私の手を引く早凪くんは頼もしくて、やっぱりさっき聞いたのは聞き間違いだったのかと思う。


無事、厨房にある倉庫の鍵を見つけて、再び階段をあがり、倉庫へと急いだ。


「あ、ここだよ」


となりの食糧倉庫より少し小さめのドアを指差してそういうと、早凪くんは「ん」とだけ言って、鍵穴に鍵を差した。


「あれ……」


早凪くんが鍵を回そうとするけど、回しにくそう。


「全然使われてなかったからかな」


早凪くんはそう言いながら、もう一度鍵をさしなおしてから、今度はさっきよりも力を入れてもう一度回した。


ガチャ


「あ、良かった開いた」


「よし、早く懐中電灯探してふたりのところに戻ろ」


「うん」



私たちはそう言って、倉庫の中へと入る。


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