クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。





なんだか上がらないテンションのまま家に帰り、掃除や家事をこなして。


その間、明人さんと話したぐらいで早凪くんには会っていない。


昨日、あんなに距離が縮まったと思っていた彼が、すごく遠くに行っちゃった感じがして。


夕食の時間、いつものようにサービスワゴンに今日の晩ご飯を乗せてからダイニングへと向かう。


ガチャ


「わ〜やっと来た〜!もう莉々お腹ペコペコだよ〜!アキくんの作る料理食べるのもすごく楽しみにしてたんだ〜!早く食べたい〜!」


「おい莉々、少しは大人しくしろよ」


早凪くんの、まるで莉々ちゃんの扱い方に慣れている口調。


昔から知っているとはたからこんなわかるくらい、距離が近いんだな。


「莉々ちゃんほんっと元気だよね〜」


瑛斗さんも楽しそうに莉々ちゃんのことを見る。


あぁ、やっぱり、今までいた場所がおかしかったんだ。


そもそも私は、屋根裏部屋に住み込みで働いているだけのメイド。


彼らとは何もかもが違うんだ。


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