クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。
「さ、なんでも好きなの頼んで〜。私のオススメは、このお店でしか食べられないフワッフワのパンケーキなんだけど、それは必須でしょ?他にほら、ゆる選びなっ!」
「あぁ、う、うん……」
円の勢いに圧倒されて、メニューに目を通す。
ほんと、どのメニューも美味しそうで、そして、高そう。
ページを開きながら、一番目に付いたのは、イチゴの豪華なパフェ。
ゴクリと唾を飲んで、釘付けになる。
そんな私にすぐに気付いた円が、すかさず「それね!」と言って、慣れた手つきで店員さんを呼び、パンケーキとパフェ以外にも何品かデザートを注文した。
メニューがくる間、お店の内装にキョロキョロしちゃったり、それに笑った円がスマホで私のことを撮り始めたりして、そうしていると、あっと言う間に全品運ばれてきた。
「わぁ……」
すんごくすんごく美味しそうで、可愛くって、キラキラしてて。
食べちゃうのがもったいないと思っていたら、目の前の円が、「いただきます!」と言ってすぐにパンケーキを頬張り出した。