クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。





「う〜」


今いるのは、学校のラウンジ上にあるこの間瑛斗さんたちに教えてもらったVIPルーム。


結局、寮に帰って食事が始まっても、相変わらずな早凪くんと莉々ちゃんのやりとりに嫌気がさして、私は夕飯の片付けを終えてから、逃げるように寮を出てここに来た。


自分の部屋さえも、いつもと空気が違う気がして居心地が悪くて。


ここに来たって、早凪くんや莉々ちゃんのことを考えちゃうくせに。


私、好きなんだな、早凪くんのこと。


男の子として。


心の中で思うだけでも、顔が熱くなって、VIPルームのソファで足をバタバタさせる。


好きって認めたら、その気持ちを伝えちゃったら、今までとは違っちゃうかもしれない。


余計に、早凪くんが離れちゃうかもしれない。


そう思うと、なかなか踏み出せない。


しかも、早凪くんには莉々ちゃんがいる。


ここ数日、早凪くんとはまともに話していない。


マイナスな考えばかりが浮かぶ。


早凪くんはが私に構っていたのは気まぐれで、莉々ちゃんがいれば私のことなんてどうでもいいんじゃないかって。


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