クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


気が付けば明人さんはダイニングから居なくなっているし、日比野さんと翼くんは私と宇垣くんの会話を聞いて「朝のことって何!」と騒ぎ出す。


「っていうか、ゆる俺に何かしたの」


「えっ、宇垣くん、起きてたんじゃないの?」


自然と呼び捨てで呼ばれるたびに、こっちはいちいち胸を鳴らせてしまっているのに。


宇垣くんは女の子の扱いに慣れてる見たい。サラッと呼び捨てで呼んじゃうなんて。かっこよくてあれだけ騒がれてるとそんな風になるのかな。


「いや、起きてはない。匂いだけ。初めて嗅いだ匂いだったからすげー気になって。始業式終わってからずっと探してたんだ」


「そしたら見つけた」と私の方に手を伸ばして顎を指でなぞりだす宇垣くん。


「ちょ、くすぐったいよ」


そう言って、彼の手を優しくどける。


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