クールな無気力男子は、私だけに溺愛体質。


みんなで食事を食べ終えて、サービスワゴンに食器を片付け、ダイニングを出ようとした瞬間、グイッと制服の袖を掴まれる。


「ん?」


「どこ行くの」


椅子に座ったまま、こちらをじっと見つめる宇垣くん。少しだけ眉毛が下がってて、今まで見てきた宇垣くんよりも、ちょっとだけ幼く見える。


「えっ、どこ行くって、片付けだよ。ゆっくりご飯しちゃった分、時間足りなくなっちゃったし急がないと」


「そーだよね!ゆるちゃんがメイドさんなのすっかり忘れて一緒にご飯食べちゃってた!」


翼くんが「満腹〜」とお腹をさすりながら笑う。


私も途中、忘れかけていたよ。
自分に仕事があることを。いけないいけない。


「早凪、寂しいのわかるけどゆるちゃん困らせたらダメだぞ〜」


「……瑛斗に言われたくない」


日比野さんに話しかけられた瞬間、ムスッとして私の袖から手を離した宇垣くん。


一見クールそうに見える顔しているのに、ちょっと子供だな、なんて。


私は、3人に手を、振ってからダイニングを後にした。


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