だから何ですか?Ⅲ



「なんだかなぁ。伊万里君もリオも少し前の俺状態と言うのか」


「はっ?」


「だって・・・そうでしょ?伊万里君は今リオの【残酷】な在り方に振り回されいつまでも中途半端に続く感情に悩んでるわけだ」


「・・・・・」


「言ったでしょ?リオの好きは残酷だって。いっそ嫌いだって断ち切ってくれた方がどれほど心が楽なのか」


「・・・・・・これほどとはな、」


「フフッ、【これほど】なんだよ。そりゃあ、ちょっと意地悪したくもなるでしょ?」



そんな筈あるか!


そう言ってやりたいのに今この現状ではあの時のこいつの心情の方が身に染みて。


いい加減終わりたい感情が清算しないと言うのはこれほどに苦しい物だとは。


今更の痛感だと反論なく黙ってシートに身を預けていれば、そんな俺の横顔を見つめてクスリと笑う姿があって。



「で、経験者としてのアドバイスだったんだけどね」


「・・・・あっ?」


「キレちゃえばいいんだって」


「だから、それ何なんだよ」


「あの時みたくキレちゃってね、我欲で突っ走ればいいだけって話」


「・・・・・」


「そもそも、今の伊万里君は根本の置き所が違うから堂々巡りに迷走してるんだって」



どう言う事だ?と意識を向ければすでにこちらにあった水色と対峙して、諭すようなその色味はどこまでも穏やかで余計な反抗心も浮上しない。


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