だから何ですか?Ⅲ



どんな理由や原因を知ろうが終わる恋心でないのは確か。


だったら、過ぎ去った時間に重きを置いても仕方ないじゃないか。



「フフッ、やっと目の曇りが取れたような顔してるよ~?」


「・・・ああ、まさにだよ。・・・・本当・・どんだけ内側腐ってたんだか」


「いや、でも、今のその伊万里君の心情も俺はよく分かるよ~。悲しくも経験者だから語る?」


「・・・・・・今は?」


「リオの事は大好き~だよ。きっと一生ね。でも・・・俺の中の恋心は終わってる。そもそも・・・元から終わりしか見えてなかった恋だからね」



えっ?と声には出さずとも表情で見せて整った姿の横顔を見つめてしまう。


そんな俺の視線から逃れるでもなく静かに視線を絡めてきた姿がフフッと吹っ切れたような笑みで笑ってくるから、こちらの方が何となく反応に困って視線を逸らしてしまいそうになる。


そんな俺にまっすぐに告げられる、



「伊万里君は、もっとリオの中の伊万里君の価値に気が付いて自信を持つべきなんだよ」


「価値って・・・でも、結局俺振られてるし。・・・振られた理由だって他に傍にいたい奴がいるって言って、」


「本当に・・・リオはそんな言い方をしたのかな?」


「はっ?」



確かに言われたぞ。


そう断言するように自信を持って意識を対峙させたのに、同じようにゆるぎなくそれでも穏やかに問いかけてくる意識には自分の自信の方が脆く揺らぐ。



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