だから何ですか?Ⅲ


『伊万里さんが好きですよ___』



蝕むだけであったあの響きがガラリと響き方を変えて俺の中で反響する。


あの瞬間でさえまっすぐに見つめにきて発せられた偽りのない一言。


それを糧に・・・自分が好きでい続ければいいだけの話。


実に単純な今打ち出せる答えであったのに。


やっと心が落ち着いたと思う。


本当の意味で冷静になった。


冷静になってしまえば・・・・、



「っ~~~・・・」


「ん?どした?伊万里君~?」


「・・・・・・・腹減った。・・・血が足りねぇ」


「あははは、いい傾向じゃない?他の欲求が回復するくらい人に戻ったわけだ」


「素直ついでに・・・悪ぃけど・・・部屋まで送ってくれねぇ?なんか簡単にふらつきそうな状態なんだよ」


「いいですよ~。ミケ猫印の宅配便サービスはキッチリご自宅までってね」



クスリとようやくいつもらしいおふざけの笑みでシートベルトを外した姿が静かに車を降りると俺の方の扉に回る。


さすがに扉の開閉を待つほど弱ってもおらず、三ケ月が回りきるより早くドアをあけ、ふらつく体を支えてもらいながらマンションの自室へと足を進めた。





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