だから何ですか?Ⅲ
そうして向けられるのは疑いの眼差し。
探るように見つめて警戒しているような姿に、『失敗した』と思いながら苦笑しつつ両手を上げてみせる。
「まさか・・・・嘘ですか?」
「それこそ、まさか。実際昨日お前の前でも倒れたじゃん?」
「ただの貧血かと」
「ううん、もっと重症」
「・・・・病名は?」
「恋の病?」
「・・・・・・・・重症みたいですね。でも、通うなら精神科か脳外科に転院することをお勧めしますよ」
それでは。と足早に去ろうとする姿を捕らえるのは最早自然な流れ。
クスクスと楽し気に笑って腕を掴む俺とは対照的に、あからさまに不満を見せ眉根を寄せる亜豆にますますハイになる自分がいる。
そんな俺を見抜いているかのよう、
「やっぱりおかしいです。ヤバい薬でもやったんですか?」
「フフッ・・・かもな。俺今自分でも驚くくらいハイだもん。お前っていう存在が特効薬過ぎて・・・効き目が強すぎておかしくなる」
「っ・・・じゃあ、過度な服用はお勧めしません。とにかく、大人しく帰って安静にしててください」
「嫌だ、」
「伊万里さん!?」
「・・・・ストーカーしに来てんだよ」
「っ・・・・」
「・・・・・好きな女をストーカーしに来てんだ。帰れって言われて大人しく帰るわけねぇだろ」
「っ____」
一ヵ月半・・・求め狂った姿が目の前にあって、今更大人しく引きさがる馬鹿がどこにいる。