だから何ですか?Ⅲ
どこまでも狡くて残酷な女。
そう思ったと・・・同時。
「っ______」
全てが一瞬のめまぐるしい衝撃。
名前を呼んだ時点で力尽きたように布団に顔を埋めていた。
そうして無情に響いた扉の音だけを響かせその姿は残酷な余韻ばかりを残して消えているんだろうと。
あの夜の様に人の心をその時間に縛りつけ放置するように。
そう思っていたから・・・驚く。
何かが投げ出され散らばったような音に、ベッドに何か重みのある物が投げ込まれたような軋みと揺れに。
それに、微睡んでいた目をパッと見開くのと振り絞って半身を上げたのはほぼ同時。
だけどすぐにその行動は対峙し向かってきた力に無意味に沈められた。
跨り、噛みつく様に口づけて来た亜豆に・・・沈められた。
「んっ___はっ・・」
「あず__ん____」
驚愕を伝えようと音を発しようとも試みるのに、言葉すらも無駄だと言わんばかりに発する傍から貪るように唇を重ねてくるキスは獰猛。
飢えていた。
飢えて飢えて飢え尽くして・・・。
そんな俺の感覚に見事類似・・・いや、同調するようなキスに気が付けば自分の貪欲さも絡ませていた。