だから何ですか?Ⅲ
とりあえずここに至るまでの経緯や自分の知り得た情報を、傷の手当てをしながら海音と三ケ月にも共有させるように説明したのが今。
そうして一区切りがついたようなこの時に用意してもらったコーヒーに口をつけ喉を潤し、フゥッと切り替えるように息を吐くと今度はこちらが聞く番だと2人に視線を走らせた。
「で?一体何が分かった」
そう確認の言葉を弾いて視線を定めた先は隣に座っている三ケ月にだ。
元々こいつからの着信でこの時間に招かれたのだから。
そんな俺の視線に応えるように静かに頷くとゆっくりとした息を吐きだし、
「伊万里君さぁ、覚えてるかなぁ?俺が仕事が回ってこないってぼやいてたこと」
思い出させる様に弾かれた切り出し。
でも、その記憶は引き起こすまでもなく、すぐに脳裏に浮かぶのはこいつの姿と自分のあの時の葛藤と。
「覚えてるよ。正直あの時俺も同じ悩み抱えて悶々としてたんだから」
「うん、そうだよね。あの時は正直俺も悶々としてた。でも若手育成なんだから。って物わかりよく飲みこもうとして」
ああ、それもよく分かるよ。
俺も同じように物わかりよく受け入れて飲みこもうとして、でも出来なくて葛藤して、そんな俺に寄り添ってくれたのが亜豆だった。