だから何ですか?Ⅲ
違うパズルのピースかもしれないと出し惜しみするのはヤメろ!
早く出せと言わんばかり、睨みにも近い眼差しを向ける双眸に海音の姿を映しこむのに。
ようやく動きを見せた海音の視線は先に三ケ月を経由してから俺に繋がる。
どういう意味があるのか。
それでも向けられた三ケ月はその意味を理解したかのように双眸を見開き、俺一人がどこか置いてきぼりの感覚のまま海音の視線に意識を戻した。
そうして捉えた海音は意を決するように一息。
「なんだよ?」
「・・・・凛生は・・壊れてた時期がある」
「はっ?壊れてって・・・・・悪い・・意味がよくわからねえ」
「壊れてたんだよ。・・・と、いうか・・・自分以外の全てを遮断してた時期がある」
「遮断?」
「俺や麗生はまだ傍に居れた方だと思う。でも、受け入れてもらえてたわけじゃない。俺達でさえ凛生の声をまったく聞けなかった期間が数年ある」
なんだろうな。
よく分からないけれど何かが掠めた。
記憶に匂いというモノがあるなら、ほんの一瞬過去のそれがふわりと漂ったような。
それでもまだ何がどう反応したのかも定かでない。
チクリと小さな棘がささって違和感を感じるような。