だから何ですか?Ⅲ



だからこそ、素直に何かしてやりたいと欲求が疼く。


気がつけば緩い弧を口元に携えてのまっすぐな意識の対峙。


向かいあう亜豆は手に取っていたスイーツのパッケージを中途半端に開封したまま不動になりこちらを見つめていて。


それでも、ようやく軽く唇が動き始めたのを捉えた直後。



「えっと・・・すみません。食べていいのか、食べずに聞くべきなのか、」


「フハッ、食え食え」


「じゃあ・・・遠慮なく」



亜豆なりの照れ隠し?


ドライにあしらった様に見せているけれど、もそもそとシュークリームに齧りついている姿はどこかソワソワとして見える。



「・・・ブッ、」


「っ〜〜〜もうっ!煩いってんですよ!」


「何だよ。何も言ってねえだろ」


「視線が煩いですっ!もうっ、人が食べようって時にグダグダと〜〜」


「グダグダってお前、」


「もうっもうっ、せっかくのスイーツの甘み分かりませんっ!」


「そう言いながら食ってんじゃん」


「お腹はすいてるんですよ!」


「あそ、じゃあそのまま腹ごしらえしててくれ。あとは勝手に俺が進めるから」



どんな逆ギレだよ。と、思わず小さく笑いながら捉える姿は、シュークリームを齧りつき無茶苦茶な照れ隠しの不満を連ねほんの僅か頬を赤らめる。


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