だから何ですか?Ⅲ
「・・・亜豆さんは・・・エロイですね」
「・・・伊万里さんにだけです」
「それ、・・・殺し文句」
相変わらず絶妙な指先の遊びを布越しに感じてじりじりと焦れる。
こっちが必死に抑制しているのを知っていての悪戯は絶妙で執拗で、言葉の一音でさえ余裕を突き崩しに来ているような。
本当・・・早く終われ観覧車。
連れ込んだのは自分だというのにそんな事を思う俺は馬鹿なのか。
「・・・ちなみに、」
「ん?」
「休暇はいつまでですか?」
「・・・えっと、とりあえず明日一杯まで」
「・・・そうですか」
いきなり何の確認だよ?と思った瞬間にはスッと移動し俺の頬に伸びてきた指先。
両手で頬を包まれて、俺の足の間で椅子に膝立した亜豆が至近距離で覗き込んでそっと唇を啄み離れた。
「覚悟しててください」
「・・・はっ?」
「今夜は寝かさないつもりです」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・ブッ・・ハハハハ、お前っ、それ言うか!?なんだかんだ毎度潰されるのお前の方じゃん」
「気持ちだけはいつだって伊万里さんを押し倒して私の色香に悶えさせ懇願させているんですが」
「アハハハハハハ、悶えてる悶えてる。グダッグダッに啼いて乱れてるお前にちゃんと悶えてるから心配すんな」
さすがに思いっきり噴いてしまった亜豆のセリフに、消化に困っていた欲求が良い具合に減少したと思う。