X'mas Present
「莉乃、みてみて私にも笑ってくれたよ!」
香織の笑顔に莉乃にも、微笑みが漏れた。
退院してから3カ月、ようやく初めての子育てにも少しだけ慣れたころ、誠と莉乃の家には弘樹と香織が集まっていた。
「誠が父親とはな……」
微笑を浮かべた弘樹に、誠もフンとあざ笑うかのような笑みを浮かべた。
「今のお前には言われたくない」
2歳になった弘樹と香織の息子壮一を、高い高いをしながらあやす弘樹を誠はみた。
「お前ももう日葵ちゃんにぞっこんなくせしてよく言うよ」
そんなやり取りを、莉乃と香織は笑ってみていた。
「でも誠さん、日葵ちゃんがお嫁に行くとか言ったら泣きそうよね」
トコトコと弘樹のもとから歩いてきた、壮一を香織は抱き上げながら言うと莉乃をみた。
「どうかな。まだわからないけど……甘い父親よりは厳しい親になってほしいけど」
莉乃の言葉に、弘樹は言葉を発した。
「厳しいじゃなくて、過保護な親かもな」
そんな会話はわかるわけもなく、ベビーベッドの中でくるくる回るウサギを目で追っていた日葵のもとへ、壮一が歩み寄って行くのを、4人は楽しそうに見ていた。
「ひーちゃん?」
まだ片言の言葉で壮一はそう言って、4人をみた。
「そうよ、壮一。日葵ちゃんをちゃんと守ってあげるのよ。壮一は日葵ちゃんのお兄ちゃんなんだから」
香織の言葉に、壮一は満面の笑顔で頷くと、日葵の手に触れた。
「ひーちゃん、そうちゃんがまもる」
その事を実現するのは、もう少し先のお話……。
End
2019.1.19
番外編にて日葵&壮一にお話を書くつもりでしたが、長くなりそうなので、新たに「Still Love You」というお話を書いていきます。そちらもよろしければ覗いていただけると嬉しいです。
香織の笑顔に莉乃にも、微笑みが漏れた。
退院してから3カ月、ようやく初めての子育てにも少しだけ慣れたころ、誠と莉乃の家には弘樹と香織が集まっていた。
「誠が父親とはな……」
微笑を浮かべた弘樹に、誠もフンとあざ笑うかのような笑みを浮かべた。
「今のお前には言われたくない」
2歳になった弘樹と香織の息子壮一を、高い高いをしながらあやす弘樹を誠はみた。
「お前ももう日葵ちゃんにぞっこんなくせしてよく言うよ」
そんなやり取りを、莉乃と香織は笑ってみていた。
「でも誠さん、日葵ちゃんがお嫁に行くとか言ったら泣きそうよね」
トコトコと弘樹のもとから歩いてきた、壮一を香織は抱き上げながら言うと莉乃をみた。
「どうかな。まだわからないけど……甘い父親よりは厳しい親になってほしいけど」
莉乃の言葉に、弘樹は言葉を発した。
「厳しいじゃなくて、過保護な親かもな」
そんな会話はわかるわけもなく、ベビーベッドの中でくるくる回るウサギを目で追っていた日葵のもとへ、壮一が歩み寄って行くのを、4人は楽しそうに見ていた。
「ひーちゃん?」
まだ片言の言葉で壮一はそう言って、4人をみた。
「そうよ、壮一。日葵ちゃんをちゃんと守ってあげるのよ。壮一は日葵ちゃんのお兄ちゃんなんだから」
香織の言葉に、壮一は満面の笑顔で頷くと、日葵の手に触れた。
「ひーちゃん、そうちゃんがまもる」
その事を実現するのは、もう少し先のお話……。
End
2019.1.19
番外編にて日葵&壮一にお話を書くつもりでしたが、長くなりそうなので、新たに「Still Love You」というお話を書いていきます。そちらもよろしければ覗いていただけると嬉しいです。


