春の魔法
俺は、氷翠さんと一緒にいる美影を連れ出し、教室に入る。瑠梨さんは、美影の姿を見ると少し驚いている。
「琥白くん…本当に…?」
「話をするに決まってんだろ」
美影は、わけが分からずに立ち止まっている。
「美影、聞いてくれ。実はな――」
俺は、美影に瑠梨さんの秘密を全て話した。話し終わると、美影は頭を抱えていた。
「氷翠さんと瑠梨さんを仲直りさせたくてな…」
「…美影くん。私は、氷翠と仲直りしたいんだ…」
俺と瑠梨さんは、美影に向かってそう言った。
美影は「ふぅ…」と深いため息をつくと、「真実は、氷翠に話した方が良いと思うよ」と言った。
「それは分かってる」と瑠梨さんが言った。
「……琥白。春休みの日に、氷翠と魔法学校の屋上に来る予定があるんだけどさ…その日に話す?」
「なぜ、魔法学校の屋上に行くんだ?春休みに…」
「あそこから見える桜は、結構きれいなんだよね。上から見る形になるけど」
「へぇ…それは良いな」
「…後のことは、琥白に任せるよ。日にちは、後で連絡するし、氷翠には内緒にするよ。僕は、そろそろ行くね」
美影は、教室を出ていく。俺は、瑠梨さんに「その日、偶然会ったように見せかけて言うか?」と言った。瑠梨さんは、首を縦に振りながら、「そうする!」と叫ぶように言った。