姫は王となる。
支度を済ませると、部屋の扉の前に立った。
「そこにいるか?警備兵」
そして、部屋の外の扉の前にいる警備兵に声を掛けた。
「はい。王様」
「至急、老婆を呼んで来い」
「はっ…しかし、代わりの見張りを…」
「いい。至急、老婆を呼べ!!!」
「はっ…はい!!」
語尾を強めに言うと、警備兵の足音が遠ざかって行く。
扉に耳をあて、廊下に物音が聞こえないのを確認すると、静かに部屋の扉を開けた。
「…よし」
部屋を出る前に左右を確認し、人影がないことがわかると一歩を踏み出した。
一国の王様が何をしてるんだと思われそうだが、こうまでしないと自由に動き回ることができない。