お日様のとなり
そしてその後すぐに両手にコンビニの袋を両手に持った森園先輩も合流する。
「真央、お前さ。途中で代わるとか言いながら結局最後まで俺一人に荷物持たせたな……」
「あーごめん。忘れてた!」
「その顔、絶対嘘だ」
大きなコンビニ袋はとても重そうで、森園先輩はぐったりとしていた。
「すみません。先輩方だけに買い出しをお願いしてしまって」
テントから飛び出して、今にも倒れ込んでしまいそうな森園先輩の手から荷物を一つ受け取る。
この荷物、本当に重い。
袋の中には大きなペットボトルが3本。
あとはスナック菓子や軽食などなど。
引きずるようにして歩いていると、下を向いていた視線の先にイチくんの足が見えて、顔を上げる。
「その恰好でテントから出るなって、何度言ったら分かるの?」
不機嫌そうな顔でそう言ったイチくんは、私の手から袋を取り上げると軽々と持ち上げてテントの中に入れてくれた。
さすが、男の子の力は違う。
「イッチーちょっと過保護過ぎない?海なんだからさ、身に纏う物全部投げ出して自由に生きるべきだとあたしは思うよ」
海での過ごし方について熱弁する真央先輩に、イチくんは意地悪そうに笑った。
「なら真央先輩はご自由にどうぞ」
「だってさ。かっきーこんな上着脱いであたしと海入ろ!」
「みあはダメ」
「ちょ、イッチーあたしとかっきーの扱いに差がありすぎじゃない?!」
「俺は真央先輩の意志を尊重したまでですけど」
「だからそれがさぁ!」