極上御曹司に求愛されています
「生方隼人さんも、悠生さんと楓さんのことでじりじりしてると思うんです。見せかけだとわかってても悠生さんに嫉妬して、イライラしてるはず。だから、同じ気持ちを抱える者同士、私と生方さんが仲良くするっていうのはどうですか? まずはメッセージのやり取りをして、そのうち電話でお互いの苦しみを吐き出して慰め合う。いい考えですよね?」
芹花はにっこりと笑って悠生を見上げた。
「早速明日にでも生方さんの連絡先を調べて……」
「は? 俺がそんなこと許すわけないだろう。芹花がほかの男と関わるなんて認めるわけがない。たとえ楓とのことで悩んで苦しんでも、俺がそれ以上に芹花を愛してやるから、おかしなことは考えるな。わかったか」
愛してやると力強く叫ぶ悠生に、芹花はどこまで偉そうなんだと苦笑する。
おまけに「この部屋に閉じ込めて、仕事にも行かせないってのもありだな」と眉を寄せながらぶつぶつ言っている。
閉じ込めるとは穏やかではないが、緑と千春が言っていた「木島家の面倒なオトコども」というのはこういうことかと納得した。
愛する女をどこまでも溺愛し決して手放すことがないという、面倒なオトコ。
悠生もきっとそうなのだろうと思い、芹花の心は弾んだ。
「閉じ込めるなら、週末の披露宴と、サイン会がすべて終わってからにしてくださいね。それに、悠生さんと一緒に閉じ込められたら最高なんだけど」
「最高って……いいのか? 閉じ込めて俺のモノにしても」
悠生が期待のこもった目を、芹花に向けた。
「この部屋じゃなくても、悠生さんが望む場所について行って、そこに閉じこもって、じっと絵を描いてます。その代わり、一度閉じ込めたらずっとかわいがってもらわないと」
芹花はそう言って、悠生の首に抱きついた。