極上御曹司に求愛されています
木島はスマホに再び視線を落とし、メッセージを打ち込んだ。
【またおいしいものを食べに行こうって誘ってるんだけど】
「あ、はい。是非、行きたいです」
メッセージを読み、芹花は即答する。
おいしいものというのも魅力的だが、木島とまた会えるのだとウキウキとした声を隠せない。
「あ、ゆうきってこういう漢字なんですね。長生きできそうないい名前ですね」
前触れなく隣に腰をおろし、距離を縮めた木島に、芹花はそう言って照れくささをごまかした。
「ああ、悠長く生きるようにっていう親の願いそのままの名前なんだ。どうせ長生きするなら幸せに生きるために努力しろっていうのも、親の口ぐせ」
「素敵な名前ですね」
感心するような芹花に、木島はほんの少し間を置き、口を開いた。
「……だな。子どもの頃は、木島家うんぬんっていう面倒くささばかりが気になって長生きしたいと思わなかったんだけどな。楽しく幸せに生きる努力ができる年になった今は、気に入ってる」