ダメ女
鎌倉
○○に鎌倉に行かないかと僕は誘った。

二人でバイクで行く事になった。

少し前に…。

○○が、男友達とドライブしに行ったのは何となく気がついて仕事を休んで○○に怒った。

タバコを吸わない僕は、友達が置いていったタバコを吸った。

イライラしていた。

○○から電話が来た。

【今、どこだよ!】

【友達とドライブ中。】

【何で、彼氏の俺とドライブ出来なくて友達とは行けるんだよ!】

僕は、怒り心頭だった。

【君、また仕事休んだの?】

【○○さんのせいだろ!】

○○は、また電話すると電話を切った。

それから夕方になるまで電話はかかって来なかった。

【君のせいで友達とも微妙な感じになった。】

【ふざけんなよ!そっちが悪いんだろ!】

【仕事休んだんだ。クビになるよ。】

【そういう話してないだろ!】

この時感じた…もうこの歪んだ恋は泥まみれだと。

そして鎌倉に行く事になった。

鎌倉にバイクで向かった。

何の予定も立てずに…。

○○は、少し機嫌が悪そうだった。

案の定、白バイに停められてゴールド免許剥奪に罰金が○○に科された。

○○は、スピード狂なのかもしれない。

途中のコンビニでジュースを買った。

季節は夏にまっしぐらで日が強かった。

○○は、友達が妊娠しただの話していた。

自分の話はしない女だった。

僕も話さなかった。しらけると思ったからである。

鎌倉海浜公園稲村ヶ崎にバイクを停めてしばらく○○と話をした。

○○が写真を持って来て見せてくれた。

○○の元カレは、コスプレ好きらしい。

「制服着て欲しいと言われた時はさすがに断ったけどね。」

ずっと話をしているが、気が付いた事があった。

僕と○○には未来がないと…。

結婚の約束もしていない。

目標がないから少しの事でつまずく…。

僕は、腕が日焼けした。

痛くなってきたのでコンビニに二人で走った。

初めて○○が腕に日焼け止めを塗ってくれた。

少し嬉しかった。

ブラブラ歩いて○○が知っている店に入った。

そこで記念に石に名前を掘ってもらった。

「君さ、メールで送って来た事に罪悪感をあるでしょう?」

歩きながら○○が聞いてきた。

メールの内容とは○○を罵倒する内容である。

「仕方ないだろ、イライラしてたんだから。」

○○は、何も答えない。

ぶらぶらして食事をした。

綺麗で白を色調とした店だった。

ぼくは、野菜カレーを食べた。

○○が何を食べたかは忘れた。

寺の前で夕立に遭った。

二人で屋根のあるボロ屋に駆け込んだ。

永遠に雨が降ってくれれば良いのにと僕は思った。

しかし、夕立はすぐに上がった。

鎌倉を後にしてバイクで地元に帰った。

ファミレスに入って無言のまま料理を食べて家路に着いた。

一生忘れられないデートだった。

それは、きっと最後のちゃんとしたデートだったからである。
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