5人の王子とお姫様!



ぐっと引き寄せられて距離が縮む。


耳に唇を寄せられて、感じる吐息に肩が跳ねた。



「こーやって無防備な女の子ほどさ、実は誘うのが上手かったりするんだよ?
そーいうのってさぁ、すっごく襲いたくなっちゃうよね」


体の熱が上がった気がするのは、気のせい……?



琉羽を見ていて最近、思うことがある。


この人はとんでもなく強かなんじゃないかと。



物理的に距離が近くなったのは勿論そうだけど、なんとなく、感覚的に近いというか。


変な言い方だと、ふとした時に妖しい雰囲気を漂わせる。


とにかく今は、油断ならない相手だと言うことが一つ。


というのも……



「……なぁーんてね。ジョーダン、ジョーダン」



S心を隠し持つ腹黒な人だってことを知ったから。


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