夢の番人
「サキヤー、コッ、このまま私ごと切ってください」と生霊の手を離すまいといっそう掴んだ。

「何言ってんだお前」

「ダッ、大丈夫デ〜ス」

「でもよー」

「イッ、今しかないデ〜ス、だからー」

剣が少し浮いて羽がバタバタした。

「カリンもか?」

剣の羽の色が朱鷺色(ときいろ)になった。

「ウォー番人」と叫びながら走り剣の羽の色が白に戻り番人ともども生霊を水平線に切った。

生霊は体が上下半分になり番人はその場に座りこんだ。

「何でお前半分になってないんだ?」

「だから大丈夫だって言いました、私からできているんだから私には影響しません」

「そうだったんなら教えろよ〜カリンも知ってたのか?」と剣を見ると羽の色が朱鷺色になった。
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